「国際弁護士という資格は存在しない」

TNYグループは世界8か国で展開しているため、よく、私も国際弁護士なのか聞かれます。

テレビで国際弁護士という言葉がよく使用されている影響だと思いますが、実際には国際弁護士という資格は存在しません。

弁護士資格は国ごとに異なり、アメリカやカナダなどは州ごとに異なります。あえて言えば、複数国の弁護士資格を持つ人のことを意味するのかもしれません。しかし、例えば、日本の資格とアメリカのどこかの州の資格を持つ弁護士は多数存在しますが、私が知る限り、日本の業務のみならず、アメリカの業務も同じレベルで対応している人は知りません。弁護士資格を取る難しさや要件は同じく国ごとに異なります。

例えば、タイ、ミャンマー、マレーシアでは外国人は現地の弁護士資格を取得できません。

他方、メキシコは外国人でも現地の大学の法学部を卒業すれば取得できます。もっとも、日本のような司法試験があるかというと存在しません。

したがって、弁護士と言っても国によっては資格の取得は非常に簡単でその中で実際に実務経験があり、法律知識がしっかりある人は少ないこともあります。

海外で適切な弁護士を探すことは難しく、特に日系企業が要求する水準を満たす人は少ないこともあり、当グループのように日本企業のことをよく分かっている事務所の存在意義があると言えるかと思います。