【タイの汚職に関する法規制の概要】

(1) 汚職に関する法規制 

タイにおける主な法規制として、以下が挙げられます。① 刑法公務員に対して、義務に反して職務を行わせ、行わせず、または遅延させるよう仕向けるために、財産またはその他の利益を与え、申込み、もしくは約束した者は、5年以下の懲役、もしくは10万バーツ以下の罰金またはその両方が科されます(144条)② 汚職防止法2018年に改正法“Act Supplementing the Constitution Relating to the Prevention and Suppression of Corruption B.E. 2561 (2018)”が施行されています。

(2) 汚職防止法による規制同法によると、贈賄を行う者の定義が以前の汚職防止法から拡大され、タイ国内で事業を営む外国法人も含まれることになりました。したがって、同法の対象としては、個人、タイ法人、タイで事業を営む外国法人となります。法人の従業員だけでなく、その代理人、子会社従業員、及び法人のために行動する他の者により、当該法人の利益のために贈賄行為がなされ、後述する内部統制に関するガイドラインについて当該法人が充たしていない場合には、罰則の対象となります。

(3) 内部統制に関するガイドラインタイの主要な汚職防止執行機関である、国家汚職防止委員会(NACC)が、以下の内部統制に関するガイドラインを制定しています。法人は、以下のガイドラインに従い、適切な内部統制システムを構築、実施していることを証明することで、贈賄の責任を軽減することができます。①トップ経営陣からの、贈賄防止についての、強力で周知された政策と支援②贈賄のリスクレベルを効果的に特定し、評価するためのリスクアセスメント③リスクが高く脆弱な領域に対する強化された詳細な対策④ビジネスパートナーへの贈賄防止対策の適用⑤正確な帳簿と会計記録⑥贈賄対策を補完する人事管理方針⑦贈賄の疑いを報告することを促すコミュニケーションメカニズム(内部告発制度など)⑧贈賄防止対策とその有効性の定期的な見直しと評価

(4) 罰則汚職防止法においても、贈賄を行った個人については、5年以下の懲役、もしくは10万バーツ以下の罰金またはその両方が科されます。法人の場合、発生した損害額または当該法人が得た利益の1倍以上、2倍以下の罰金が科されます。

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