2021年1月、タイ国内のCOVID-19の感染拡大を受け、タイ政府より、民間企業へテレワークを検討するよう要請が発せられています。しかし、具体的にテレワークに関する法令やガイドライン等は発せられておりません。
従業員との間で締結している雇用契約書において、就業場所を定めている場合には、テレワークを行うことについて従業員から同意を得ておく必要があると解されます。また、タイ労働者保護法(Labor Protection Act)上、雇用契約書で定められた勤務時間を超過した場合には、超過時間分について割増賃金を支払う必要がありますので、テレワーク期間中においても、従業員の勤務時間を適切に管理・把握することが重要です。PC操作ログの確認、勤務開始時、終了時のWeb会議ツールによるミーティングの開催などの方法が考えられます。
また、テレワーク時のセキュリティ対策についても注意する必要があります。ウィルス対策ソフトが確実に導入・機能しているかについての確認、USBなどの持ち運び可能な記憶媒体の紛失対策の制定、社外からの会社クラウドへのアクセス時の認証設定などの対策をすることが考えられます。