【バングラデシュの株式譲渡手続の概要 】

バングラデシュでは、株式は動産とみなされ、会社の定款に従い、譲渡することができます(会社法第30条(1))。非公開会社の株式譲渡の場合は、対象会社の取締役会決議による譲渡の承認決議を得たうえで、取締役会議事録や株式譲渡証書等の必要書類を商業登記所に提出し、承認を得る必要があります。株式譲渡の登録は、譲渡人又は譲受人のいずれかが、双方が署名し締結された譲渡証書その他必要書類を会社に提出して、申請します。会社が株式譲渡の登録を拒絶する場合は、譲渡証書が会社に提出された日から1か月以内に、拒絶通知を譲渡人及び譲受人に送付しなければなりません(会社法第38条(1)から(4))。

 譲渡人又は譲受人がバングラデシュ在住でない場合は、代理人が手続きを行うことは可能ですが、提出書類について、当事者の居住国のバングラデシュ大使館による認証が必要です。また、譲渡先が海外の株主の場合は、株式譲渡の支払いについて着金証明を商業登記所へ提示する必要がありますが、譲渡先がバングラデシュ国内の株主の場合、提出は求められません。