「フィリピンの証券市場の構造と上場基準の概要」

  1. フィリピンにおける証券取引所の概要

フィリピンには、フィリピン証券取引所(The Philippine Stock Exchangeと呼ばれる証券取引所で、以下「PSE」といいます。)が存在します。PSEは、1927年に設立されたマニラ証券取引所と1963年に設立されたマカティ証券取引所が合併してできた証券市場であり、現時点でフィリピン唯一の証券取引所となります。

 なお、2023年2月時点では、PSEに288の上場企業が存在するとされています。

     2. PSEにおける2つの分類市場

PSEには、2種類の市場が存在します。1つ目は、Main Boardと呼ばれる市場で、2つ目は、SME Boardと呼ばれる市場です。後者のSME Boardは、「Small, Medium, Emerging」の略であり、Main Boardの方がSME Boardよりも上場のための基準が高く設定されています。

     3. PSEにおける上場基準

PSEにおいては、Main Boardに上場するための条件が定められています。主な基準は、以下のとおりです。

  1. 同一の事業を3年間継続していること
  2. 取締役の人数要件を満たし、各取締役が少なくとも1株を自分の名義で所有していること
  3. 株主資本として、直近の会計年度において少なくとも5億フィリピンペソの価値があること

一方、SME Boardへ上場するためには、同一の事業を2年間継続していることや2,500万フィリピンペソの資本が必要であること等、Main Boardにおいて要求される基準よりも、緩やかな基準が設定されている場合があります。

また、上場のためには開示手続が必要となり、開示に関する基準はPSEが定める「CONSOLIDATED LISTING AND DISCLOSURE RULES」に記載されています。

      4. 審査機関について

 上場審査については、フィリピンにおける証券取引委員会の監督下にあるPSEが行います。