「ベトナムの名誉棄損に対する刑事告訴の概要」

名誉毀損罪の概要

ベトナム刑法156条では、名誉毀損に関連する犯罪として、以下の行為を処罰対象としています。

  • 情報を捏造したり虚偽の情報を流布して他人の名誉を傷つけたり他人の法的な権利や利益を侵害する行為
  • 犯罪を捏造して当局に告訴・告発する行為

このような犯罪に課される刑は、次のとおりです。

i) 通常の場合:1,000万ドン以上5,000万ドン以下の罰金、2年以下の社会内刑罰(刑務所に収容せず社会内で労働等の活動を行わせ、収入の一部を国に納付させる刑罰)または3か月以上1年以下の懲役(刑法156条1項)

ii) 組織化されたグループによる犯罪、2人以上に対する犯罪、コンピュータネットワークや通信ネットワークを利用した場合など:1年以上3年以下の懲役(刑法156条2項)

iii) 卑劣な動機による場合、または被害者が自殺した場合など:3年以上7年以下の懲役(刑法156条3項)

なお、これらの犯罪は、特定の個人に対して行なった場合に成立し、法人や集団を対象とする場合には成立しません。

(2) 被害者による刑事告訴

上記ii)及びiii)に該当しない名誉毀損の場合、被害者による刑事告訴(立件の要請)があった場合のみ刑事事件の立件が行われると規定されています(刑事訴訟法155条1項)。