(1) 非公開会社における取締役会
非公開会社において、取締役会は必置ではありませんが、設置することは可能です。非公開会社における取締役会の開催手続きについては以下のとおりとなります。
① 取締役会の招集、開催方法
どの取締役も、いつでも取締役会を招集することができます(タイ民商法1162条)。招集通知を出すにあたっての時期、方法等について法令上の定めも基本的には存在しません。ただし、電子的方法によって取締役会を開催する場合には、議長が招集通知を書面又は電磁的方法によって保管することが求められます(2020年4月19日付緊急勅令)。
② 定足数、決議
取締役は、取締役会の定足数を定めることができます。そのような定めがない場合、かつ取締役の人数が3人より多い場合の定足数は3人となります(タイ民商法1160条)。
決議要件は出席取締役の過半数の賛成となっていますが(タイ民商法1161条)、付属定款でこれと異なる定めをすることもできます。また、賛否が同数の場合には議長に決定権があります(同条)。
③ 書面決議等
商務省の告示により、書面決議は認められていません。他方で、電子的方法によって取締役会を開催することは可能です(タイ民商法1162/1条)。
(2) 公開会社における取締役会
公開会社において、取締役会は必置であり、取締役の人数は5人以上、うち半数以上はタイ国内居住者でなければなりません(タイ公開会社法67条)。公開会社における取締役会の開催手続きについては以下のとおりとなります。
① 取締役会の招集、開催方法
公開会社においては、少なくとも3か月に1度は、付属定款に別段の定めのない限り、公開会社の本社所在地又はその近隣において取締役会を開催しなければなりません(タイ公開会社法79条)。
取締役会の招集は議長が行うこととなっており、公開会社の利益のため必要な場合又は緊急の場合を除き、開催日3日前までには取締役全員に対し、書面による招集通知を送付しなければなりません(公開会社法7/1条、82条)。また、取締役2名以上の請求がある場合には、議長は、当該請求を受領した日から14日以内に取締役会の開催日を決定しなければならないとされています(タイ公開会社法81条)。
② 定足数、決議
公開会社における取締役会の充足数としては、全取締役の半数以上の出席が求められます(公開会社法80条1項)。決議要件については、非公開会社と同様、出席取締役の過半数の賛成となっており、賛否が同数の場合には議長に決定権があります(タイ公開会社法80条2項・3項)。
③ 書面決議等
非公開会社と同様、書面決議を行うことは認められていません。他方で、電子的方法によって取締役会を開催することは可能です(タイ民商法1162/1条)。