取締役の交代にあたっては、取締役の選任と退任の二つの手続きが生じます。
取締役の選任は株主総会の普通決議によって行われます(会社法152条2項)。
取締役に就任するにあたっては、まず、DSC(Digital Signature Certificate)と呼ばれる電子署名の証明を取得しなければなりません。DSCとは、USBメモリー等の記録媒体の形式で発行される電子署名の証明書です。インドにおいては、会社法上求められる各種申告や書類提出は企業省(Ministry of Corporate Affairs)のポータルサイトを通じて行うこととなっていますが、書類の提出にあたって電子署名を貼付しなければなりません。DSCは、書類の提出の際に、DSCが記録されているUSBメモリー等をコンピューターに挿入し、署名欄に電子署名のデータを貼付する形で用いられます。
また、取締役の就任にあたっては、DIN(Director Identification Number)と呼ばれる取締役識別番号も取得しなければなりません。DINは、企業省が取締役になる者に割り当てる識別番号で、DINを申請する際には、先述のDSCが必要となります。そのため、まずDSCを取得し、その次にDINの申請手続きを行うこととなります。
また、取締役を選任した際には、30日以内に、DIR-12と呼ばれる書式を用いて、当該取締役を企業省に対して登録しなければなりません。
次に、取締役の退任手続きについてですが、退任にあたっては当該取締役から会社に対し退任届を提出し、取締役会決議でこれを受理した後、当該決議から30日以内に同じくDIR-12によって退任の通知を行うこととなります。






