(1) 派遣法の有無
バングラデシュでは、労働者派遣に関する 独立した法律は存在せず、労働法および労働規則によって規定されています。
(2) 関連する法規制
派遣会社は、工場・事業所検査局(Department of Inspection for Factories and Establishments)への 登録が必須とされています(労働法3A条、労働規則7条)。
派遣社員は、運転手や門番などを含め、派遣会社に雇用される労働者として労働法の保護をうけます(労働法3A条)。
派遣社員の給与は、同等の業務に従事する派遣先従業員の賃金を下回ってはならず、かつ、派遣社員の基本給は派遣会社が派遣先に請求する金額の50%以上である必要があります(労働規則16条)。
派遣会社は派遣社員のために 労働者社会保障基金を設ける義務があります(労働規則17条)。
派遣会社には、派遣先の職場が労働安全衛生に関して 関係法令を遵守しているか確認する義務があります。本義務に違反した場合、派遣会社と派遣先会社の双方が法的責任を負う とされています(労働法16条3項、4項)。
派遣会社の規定自体は、2013年の改正から導入されたものであり、比較的新しいものです。そのため、派遣会社を利用する際には、派遣会社の遵法性の確認に加え、派遣社員と会社の従業員とが明確に分けられるような仕組みなどについても十分配慮する必要があります。






