(1) 株主総会
民商法典第1171条によると、タイにおける株主総会として、「定時株主総会」と「臨時株主総会」の2種類の総会が定められています。会社設立登記の日から6ヶ月以内に開催する総会及び、その後少なくとも12ヶ月に1度は開催する年次株主総会を「定時株主総会」と呼び、それ以外の総会を、「臨時株主総会」と呼びます。
(2) 決議事項
株主総会において民商法典上決議が必要とされている事項は、以下の通りです。
- 普通決議事項
取締役の選任及び解任(第1151条)、取締役の報酬決定(第1150条)、決算報告書の承認(第1197条)、配当の決定(第1201条)、監査人の選任(第1209条)、監査人の報酬決定(第1210条)
- 特別決議事項
基本定款、附属定款の変更(第1145条)、新株の発行による増資(第1220条)、金銭払込以外の方法による新株発行(第1221条)、減資(第1224条)、解散(第1236条第4号)、合併(第1238条)
上記以外にも、附属定款において株主総会の決議が必要と定められている事項については、当該定めに従い、株主総会における決議が必要となります。
(3) 招集通知
普通決議事項のみの株主総会の場合、総会開催日の7日前までに、株主名簿に記載されている全株主に、配達記録付き郵便により招集通知を郵送する必要があります。
特別決議事項が含まれる株主総会の場合、総会開催日の14日前までに、株主名簿に記載されている全株主に、配達記録付き郵便により招集通知を郵送する必要があります(第1175条)。
(4) 決議方法
株主総会における議決権は、附属定款に別途定めがある場合を除き、原則として、1株主につき1議決権とされ、挙手制による決議方法が定められています(第1190条、第1182条)。ただし、株主総会において少なくとも2名の株主から秘密投票が要求された場合は、秘密投票によることができます(第1190条)。この秘密投票の場合、1株につき1議決権が付与されます(第1182条)。
また、議決権の行使は、代理人により行うことも可能です。しかし、代理人への委任については書面でなされる必要があります(第1187条)。また当該書面は、少なくとも代理を予定する株主総会開催時までに、議長に提出される必要があります(第1189条)。
(5) 定足数・決議要件
定足数としては、少なくとも2名の株主(代理人による出席を含む)の出席、かつ会社資本の4分の1以上を有する株主の出席が必要とされています(第1178条)。
決議要件に関して、普通決議事項については、出席株主の有する議決権の過半数の賛成により可決されます。特別決議事項については、出席株主の有する議決権の4分の3以上の賛成により可決されます(第1194条)。
票数が同数であった場合には、株主総会の議長が決定票を投じることになります(第1193条)。






