バングラデシュのトピック、最新の法令等の紹介

(1)最近の政情
 バングラデシュでは、3月19日までラマダン期間であり、その後イード休暇が続いたため、政治・経済ともに大きな動きは見られませんでした。
 一方で、2025年の労働法改正を受け、3月12日には2015年労働規則の改正に向けた委員会が設置されるなど、来月以降の動きが注目されています。

(2)収賄・汚職に関する対応
 バングラデシュでは、ビジネスを行う上で収賄・汚職の排除が、他国と比べても特に重要です。
 2026年2月10日に発表された2025年の腐敗認識指数(CPI)では、スコアは24、順位は150位となりました。昨年よりスコアは改善しているものの、依然として南アジアの中でも特に汚職の多い国とされています。
 そこで、以下では汚職・収賄に関する主な法令と予防措置を紹介します。
ア 関連法令
・2004年汚職防止委員会法
2004年に制定されましたが、これまで政治的・手続的な問題により十分に機能していませんでした。暫定政権下の2025年11月27日、委員会の人数を3人から5人に増やすなど、実効性を高めるための権限強化が行われています。
・1860年刑法 第161条乃至第165条
公務員が職務に関連して利益や報酬を受け取ること、また公務員以外の者が公務員に対する利益供与によって公務に影響を与える行為などを広く禁止しています。
・1974年汚職防止法
贈収賄や汚職の防止を目的とし、公務員による汚職行為の具体的内容を定めています。
・2012年マネーロンダリング防止法
犯罪収益の移転や、違法な海外送金などを規制しています。

イ 予防措置
 収賄・汚職を関わらないようにするため、一般的に以下のような施策を実施されています。
・従業員に対するコンプライアンス研修の実施
・収賄・汚職を禁止する旨の社内宣言
・収賄や不正要求を受けた場合の対応マニュアルの整備
 特に、コンプライアンス研修は重要です。日本企業が求めるコンプライアンス概念はまだバングデシュでは一般的なものではありません。
 しかし、研修を通してコンプライアンスの概念を従業員が理解することで、日常業務にも労務にも良い効果をもたらします。弊社ではバングデシュ弁護士によりベンガル語又は英語で実施しておりますが、お客様からの反響を多くいただきます。