ミャンマーのトピック、最新の法令等の紹介

(1)車両使用規制の概要

ミャンマーでは、2021年のクーデター以降、燃油の供給不安が毎年のように繰り返されています。

これまでの危機の主な原因は外貨不足だったとされていましたが、今回の危機は中東危機が主因であり、終息の時期が見通せず、かつ影響がミャンマーだけでなく世界各国に及んでいます。

2026年3月3日、国防治安評議会(NDSC)は、中東情勢を背景に燃油不足を受け、3月7日から車両使用規制を実施する旨発表しました(以下、「3月3日発表規制」という)。

(2) 3月3日発表規制の主な内容

①民間車両は、偶数日は偶数番号、奇数日は奇数番号の車両のみ使用可能。ただし、電気自動車(EV)やEVバイクは毎日使用可能

②公共交通機関、タクシー、燃油運搬タンクローリー、建設機械、物流車両、救急車、霊柩車、ゴミ収集車などは使用可能

③燃油の備蓄や高額転売は禁止

(3) 3月4日追加発表

2026年3月4日、国防治安評議会から追加発表があり、職員送迎車両、物品配送車両、業務運営車両、学校送迎車両も使用可能となりました。これらの車両と搭乗者は所属部署発行の有効な証明書または推薦状を携帯する必要があります。

規制の違反者には懲役1か月および罰金2万チャットが科されるとのことです。

(4) 3月12日発表

3月12日付国営紙(Global New Light of Myanmar)は、3月12日から燃料管理のために携帯電話アプリケーション(以下「アプリ」という。)を用いた検証システムの試験導入に係るエネルギー省の公告を報じました。公告の概要は以下のとおりです。

①3月12日から、ネーピードー、マンダレー及びヤンゴンの主要都市において、燃料不足を防ぎ、真に必要な人が円滑にガソリンを購入でき、給油所の行列を減らすことを目的としてアプリを用いた検証システムを試験導入する。なお、給油所が燃料の購入状況を確認するため、市民側のアプリ登録や操作は不要である。

②自動車については、自動車税納税証明書のバーコードをスキャンし、当日の購入履歴を照合することで1日1回のみ給油可能となり、同日に別の給油所での購入は認められない。

③オートバイについては、給油所が車両番号と有効期限を入力しQRコードを発行し、所有者はQRコードを保管し毎回提示しなければならない。これにより、同日複数回の購入を阻止する。

④エネルギー省がオンライン監視センターで輸入・貯蔵・流通・販売を厳格に監視し、主要都市の給油所で車種・登録番号、燃料の種類・数量、価格を適時把握する。計画的措置に沿って国内供給を確保する。