インドネシアのトピック、最新の法令等の紹介

(1)インドネシアにおける輸出入規制の概要

  インドネシアにおける輸出入において着目すべき法規制は多岐にわたります。その中でも重要であり、常に最新の改正状況を確認すべきものとして、貿易法(2014年第7号法律、2023年第6号法律による改正等)、輸出入の一般規制に関する商業大臣規則、および輸出入禁止品目に関する商業大臣規則などが挙げられます。

 インドネシアは、国内需給や産業政策等の観点から輸入を厳しく規制する傾向があり、輸出に関しても、ニッケルなどの未加工鉱石や原木などの輸出禁止規制に加え、品目に応じて輸出数量の制限や国内供給義務(DMO)等が課される場合があります。

 貿易規制に関する法改正は極めて頻繁であり、輸出入禁止・制限品目の見直しや申請システムの変更など、常に最新の規則を確認することが重要です。

(2)インドネシアへの輸入時における主な規格規制・認証制度

自国産業保護の傾向が強いインドネシアでは、非関税障壁の意味合いを持つ規制も多く、輸出入時の手続負担は大きいといえます。

・SNI(インドネシア国家規格):強制適用対象品目(一部の家電、特定の鋼材、玩具、一部の食品・飲料など)はSNIマークの表示が必須です。

・BPOM関係手続(食品医薬品監督庁):加工食品、医薬品等について、品目に応じて流通許可・登録等が必要です。

・ハラル認証(BPJPH):国民の約90%がイスラム教徒であり、ハラル製品保証法に基づき、食品・飲料、化粧品、医薬品などで段階的な義務化が進行中です。

・通信機器認証(DJID所管、旧SDPPI):通信機器・通信設備等に該当する製品について、原則として所定の認証が必要です。

(3)輸出入手続に利用される主な政府システム

インドネシアの貿易手続では、主に4つの政府システムが相互にデータ連携されています。

  • 【事業登録】 OSSシステム

輸入を行う事業者は、「NIB(事業識別番号)」を取得し、当該NIBを輸入業者登録番号(API-UまたはAPI-P)として機能させます。

API-U(一般輸入番号)は、輸入した商品を販売または第三者に移転する事業者向けの番号であり、API-P(製造業者輸入番号)は、自社の生産活動等に使用する資本財、原材料、補助材料等の輸入に用いられます。事業者は1社につきいずれか片方のみ取得が可能です。

  • 【商業省の許認可処理】 INATRADE(商業省システム)

SINSWを通じて申請された「輸入承認(PI)」や「輸出承認(PE)」等について、商業省側で審査・発行等の処理を行い、その結果をSINSWに連携するシステムです。

  • 【国家統合ハブ】 SINSW / INSW(National Single Window)

商業省(INATRADE)、税関(CEISA)、BPOM(食品医薬品監督庁)、インドネシア検疫庁など数多くの行政機関のシステム・情報を連携・統合するシステムです。

  • 【通関手続】 CEISA 4.0(財務省関税・物品税総局〔DJBC〕ポータル)

輸入者・輸出者または通関業者(PPJK)が「輸入申告書(PIB)」や「輸出申告書(PEB)」を提出し、関税等の計算・納付、審査・検査等の通関手続を行うポータルです。輸入申告については、赤レーン/緑レーン等の審査区分の判定が行われます。

(4)実務上のポイント

インドネシアの貿易規制(商業大臣規則など)は頻繁に改正され、HSコード単位での対象指定や、申請システム(INSW)の仕様変更が度々発生します。取り扱い品目の最新の適用条文については、商業省、インドネシア税関(DJBC)またはINSWの最新情報を都度確認することが重要です。

  • INSW(National Single Window)内の「INTR」-輸入規制・HSコード検索

インドネシア関税および輸出入規制が確認できる公式データベースです。ページ上部の「INTR」メニューから、HSコードごとの規制内容や品目に関する根拠法令が確認できます。

・サイト名:Indonesia National Single Window (INSW) ・URL:https://www.insw.go.id/