(1) ベトナムにおける法定有給祝日
ベトナムで勤務する従業員は、ベトナム人従業員及び外国人従業員のいずれも、以下の祝日について、全額有給の休暇を取得する権利があります。
番号 祝日 有給休日日数 グレゴリオ暦上の日付 備考
1 元日 (グレゴリオ暦) 1日 1月1日
2 旧正月休暇 5日 旧暦に基づく 旧暦1月1日から5日までです。グレゴリオ暦では、この期間は通常、1月中旬から2月中旬までの間に該当します。 具体的な有給休暇日程は、政府が毎年発表します。
3 フン王記念日 1日 旧暦に基づく 旧暦3月10日であり、グレゴリオ暦では通常、3月下旬から4月までの間に該当します。
4 南部統一記念日 1日 4月30日
5 国際メーデー 1日 5月1日
6 建国記念日 2日 9月2日及びその直前又は直後の1日 使用者は、建国記念日の追加の有給休暇日を、9月2日の前日又は翌日のいずれかに指定することができます。 しかし、実務上は、政府が発表する年次祝日日程に従い、建国記念日の2日目の有給休暇についても当該日程に合わせて設定することが一般的です。
7 ベトナム文化の日 1日 11月24日 2026年7月1日施行の国会決議により新設されました。
(2) 外国人従業員に対する追加の有給祝日
上記の祝日に加えて、ベトナムで勤務する外国人従業員は、自国の伝統的な新年について追加で1日の有給休暇を取得する権利があります。また、その国籍国の建国記念日についても、追加で1日の有給休暇を取得する権利があります。
(3) 現行ベトナム法令に基づく有給祝日に関する主な留意事項
有給祝日の取扱いについては、上記の休暇日数に加え、実務上、以下の点にも留意する必要があります。
① 有給祝日における勤務
有給祝日に時間外労働を行った従業員は、適用される賃金の少なくとも300%に相当する賃金を受け取る権利があります。なお、日給制の従業員については、当該300%の賃金とは別に、祝日分の賃金が支払われます。
また、当該時間外労働が夜間に行われた場合、従業員は、法定の夜間労働に対する30%の割増賃金に加え、有給祝日の昼間勤務に対して適用される賃金の20%に相当する追加賃金を受け取る権利があります。
② 振替休日
法定有給祝日が従業員の週休日と重なる場合、従業員には、その次の勤務日に振替休日が付与されます。
③ 祝日に関する賞与
現行のベトナム労働法上、従業員が有給祝日を取得する権利を有することのみを理由として、又は当該祝日を記念若しくは祝うことのみを目的として、使用者に対して賞与の支払が一般的に義務付けられているわけではありません。賞与の支給については、使用者が定める賞与規程等に従うことになります。
④ 有給祝日に関する規定の不遵守に対する罰則
現行規則に基づき、有給祝日に関する要件に違反した場合、最大4,000万ベトナムドンの行政罰金の対象となる可能性があります。なお、個別の事案に適用される具体的な罰金額は、行政処分が科される時点で有効な法令に応じて異なる場合があります。






