(1) 弁護士の種類
ミャンマーの弁護士は、法廷弁護人と上級抗弁人の2種類に分けられます。両者の差異は、法定弁護人は最高裁判所を含めた全ての裁判所での立会いを認められているのに対し、上級抗弁人は最高裁判所におけ
る立会いが認められていません。しかし、それ以外には両者の権限に原則として差異はありません。
(2) 弁護士になる要件
上級抗弁人になるためには、法学士を取得後、1 年間のインターンを経験する必要があります。インターンの時代には、10 年以上のキャリアを有する法廷弁護人の下で、155 回以上の裁判に立ち会った上、その1回毎に裁判官からの推薦状をもらい、155枚以上の推薦状を添付した申請書を最高裁判所に提出し、上級抗弁人の資格を取得します。
法廷弁護人になるためには、上級抗弁人の資格を取得後、3 年間かけて、タウンシップ裁判所 5 ヶ所の裁判官、地区裁判所 1 ヶ所の裁判官、州・管区高等裁判所 1 ヶ所の裁判官から、合計 7 枚の推薦状を取得した上で、最高裁判所に法廷弁護人への昇格を申請する。最高裁判所から法廷弁護人への昇格について認可されれば、すべての裁判所で立会いが可能となります。最高裁判所は、各弁護士に対し、顔写真入りの身分証明書を交付しており、それぞれ資格を取得した順に番号が付されています。ミャンマー国内の弁護士数は、法廷弁護人が約 8,000 名、上級抗弁人が約 30,000 名とされています1。
上記のとおり、立ち合い等のみが要件であり、日本のような資格試験はないことから、弁護士であっても知識の有無に大きな差があります。
また、日本のような弁護士自治は存在せず、最高裁判所がライセンスの発行についても権限を有しており、国を相手とする訴訟は一般的ではありません。
なお、日本と異なり、外国法弁護士制度も存在しません。