1.概要
取締役会は、自らその手続を定め又は規程を設けることができますが、以下に述べる事項については、会社法上の規制が存在し、これを遵守する必要があります。
2. 取締役会の開催方法
取締役会の招集権は、取締役又は取締役より要請を受けた会社秘書役(secretary)が有しており、各取締役に対し、取締役会の招集通知(Notice of meeting)を発することにより、取締役会を招集することができます(会社法212条、第3附則第第3条、4条)。
招集通知には、取締役会開催の日時、場所及び議題を記載した上、マレーシア国内に存するすべての取締役に対して通知する必要があります。もっとも、仮に招集通知に瑕疵がある場合であっても、招集通知を受領する権限を有する取締役全員が、当該招集通知に異議を述べることなく取締役会に出席した場合には、当該瑕疵は治癒され、適法となります(会社法212条、第3附則第5条)。
取締役会は、招集通知において指定された日時・場所において開催しますが、対面による開催は必要ではなく、出席取締役同士が音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によっても開催することができます(会社法212条、第3附則第6条)。
取締役会の定足数は、取締役の過半数(又は取締役会で定めるその他の数)であり、定足数に満たない場合には、取締役会において議事を処理することはできません(会社法212条、第3附則第7条、8条)。
3. 決議・書面決議
取締役会の決議は、同会に出席した取締役の全員が賛成し又は投票総数の過半数が賛成した場合に可決します(会社法212条、第3附則第11条)。また、取締役会の通知を受け取る権利を有する取締役全員が署名または同意した書面によって決議した場合も、当該決議は有効となります(会社法212条、第3附則第15条)。
4. 議長
議長は、取締役のうちから1名選出されます。議長は取締役の議事進行を行います。また議長は決定票(casting vote)を有しており、取締役らの票数が割れた場合に、議長票により可否が決まることになります(会社法212条、第3附則第1条)。
5. 議事録
取締役会における議事手続について、取締役会は議事録を作成しなければなりません(会社法212条、第3附則第13条)。