「インドネシアにおける取締役の交代に関する法制度と手続の概要」

(1) 取締役の交代に関する法制度

インドネシアでの取締役会の交代は選任と解任の組み合わせによって行われます。取締役の選任および解任いずれも株主総会の普通決議が必要です(2007年会社法第40号(以下、「会社法」といいます))。普通決議は、定款で別途、規定されている場合を除き、出席した議決権の過半数の賛成により、有効となります(会社法第87条)。取締役の交代(選任・解任)に関する株主総会の決議では、当該交代の効力発生日も定める必要があります。ただし、効力発生日が定められていない場合には、当該交代は株主決議の終了時点から有効となります(会社法第94条)。

(2) 取締役交代に関する手続き

取締役の交代(選任・解任)の手続きについては、定款において規定されなければならず、交代が行われた場合には、会社は当該変更を株主総会の決議日から起算して、30日以内に法務人権省に届け出て、会社登記簿への登録を行わなければなりません。届け出はオンラインシステムによって行われますが、当該届け出を怠った場合、会社登記簿への登録ができず、取締役の変更は認められません。ただし、既存の取締役が解任になってしまい、会社による届け出が行われないなどの場合には、例外として、新任の取締役自身による届け出を行うことができ、登録が認められます(会社法第94条)。

また、届け出の際には、取締役の交代に関する決議書を提出する必要がありますが、本決議書は、公証人により、公正証書化される必要があり、公正証書として提出しなかった場合には、会社登記簿に登録されず、新取締役の任命について認められません(会社の設立、変更、解散の登録に関する法務人権省規則2021年第21号第12条)。