メキシコのトピック、最新の法令等の紹介

(1) 関税法改正

2025年11月19日に公布されたメキシコ関税法(Ley Aduanera)の改正は、2026年1月1日に施行されました。ただし、一部の規定については、施行日と異なる日から適用されることとされています。

関税法は、一般輸入・輸出税法その他の関連法令とともに、物品及びその輸送手段の入出国、通関、ならびにこれに付随する行為・事実を規律するものです。また、関税法には、関税実務上の基本概念や税関制度に関する定義も定められています。連邦税法は、関税法に対して補充的に適用されます。

(2) 主な改正点

今回の改正では、税関実務の電子的管理と監視体制の強化が大きな柱です。税関当局は、技術管理やデータ分析のため、情報処理及び情報技術の分野において、デジタル変革・電気通信庁と協定を締結する旨が定められています。また、税務行政庁が認可する特例の入出国地点や倉庫・保税施設等についても、在庫管理、警備、追跡、リアルタイムモニタリング等を統合した技術システムの整備が求められています。これらのシステムは、税関電子システムと相互運用可能であり、税関当局が遠隔で継続的にアクセスできるものでなければなりません。

 また、改正法の下では、輸出入を行う者や、通関手続に関与する者等に対して、送信又は提示を行った情報及び関連書類を電子的に管理し、当局の求めに応じて提示できる体制を整えることが求められます。貨物の価額その他の商業情報についても、電子インボイス(CFDI)、商業インボイス又はこれに相当する書類その他の関連資料を適切に保存し、必要に応じて提示できるようにしておくことが重要です。企業としては、通関書類の保存、整合性の確保、社内管理体制の整備がこれまで以上に重視すべき事項といえます。

さらに、通関代理人及び通関代理店に関する制度も見直されています。通関代理人の免許及び通関代理店の許可には、20年の有効期間と更新制度が設けられました。従来は明確な有効期間の定めがなかったため、この点は制度上の大きな変更です。加えて、施行時点で既に有効であった免許・許可についても、経過措置により同様の取扱いが及ぶこととされています。また、通関手続における行為に起因する違反については、原則として、当該通関代理人又は通関代理店が罰金を負担することとされています。もっとも、この点には法の定める例外があるため、個別事案ごとの確認が必要です。