⑴ 広告規制の概要
バングラデシュでは、広告規制について包括的に定めた法令は存在しませんが、広告およびその関連事項を管理する主要な法令としては、わいせつ広告禁止法、消費者権利保護法、サイバーセキュリティー法、喫煙及びタバコ製品の使用(規制)法、医薬品及び化粧品法などがあります。これらの法令に加えて、倫理基準と慣習法が補完することになります。
⑵ 各法律の概要
① わいせつ広告禁止法
公序良俗を維持することを目的として制定され、わいせつまたは公序良俗に反する可能性があるとみなされる広告の作成、発行、配布について定めています。同法に違反した場合は、会社または会社役員が責任を負う可能性があることに注意が必要です。
② 消費者権利保護法
消費者保護を包括的に規定しており、誤解を招く広告を規制し、消費者への情報提供の透明性を促進し、基準を満たさない商品またはサービスに対して補償を求めるメカニズムを確立するための事項を定めています。また、消費者が消費者権利に特化した裁判所を通じて救済を求める権限を与え、紛争の迅速な解決を保証することとされています。
同法に基づき、国家消費者権利保護局が設立されています。消費者が企業に対して苦情を申し立てるプラットフォームとして機能し、違反が判明した企業に罰金を科す権限を有しています。
③ サイバーセキュリティー法
2018年デジタルセキュリティ法に代わるものとして、安全なデジタル環境を促進しながら、サイバー犯罪に対処し、犯罪を軽減するための法的手段として制定されました。サイバーセキュリティー法では、デジタルプラットフォーム、データ保護、ハッキング、個人情報の盗難、虚偽の情報の拡散等のサイバー犯罪と闘うための措置について定めています。
④ 喫煙及びタバコ製品の使用(規制)法
世界的な反タバコ運動とタバコが公衆衛生に及ぼす影響についての懸念の高まりを背景に制定され、タバコ製品の使用を規制および管理するための措置を定めています。タバコの広告、促進販売に対する制限を設けており、未成年者への販売を禁止し、教育機関付近での広告行為に制限を課すほか、映画館、政府および非政府のラジオおよびテレビチャンネルでのタバコ製品の広告の表示を制限し、タバコの広告を含むフィルムやビデオテープの販売を禁止しています。
⑤ 医薬品及び化粧品法
1940年医薬品法と1982年医薬品(管理)条例に代わるものとして、2023年に制定されました。国内の医薬品と化粧品を管理する枠組みを定めています。
また、ライセンスの発行、生産プロセスの監督、医薬品および化粧品の品質管理基準の確保を担当する主要当局として、医薬品総局(DGDA)が設立されています。医薬品総局から事前の承認を得ることなく、薬物の使用または健康に関する内容を含む広告の発行または宣伝に従事することは禁止されています。






