(1) BIS規制について
BISとはインドの国家機関である「インド標準規格局」(Bureau of Indian Standards)の略称で、製品の安全性や品質に関する規格を定め、認証を行う機関です。
BISの認証には任意認証と強制認証の二つの制度があります。
BISの認証制度は原則的には任意のものとされています(任意認証)。しかし、一定の製品については、公益・健康保護・環境保全・国家安全保障等の様々な観点に基づき、BIS認証が中央政府によって義務付けられています(強制認証)。
強制認証品目については、中央政府が発出する品質管理令(QCO:Quality Control Order)によって指定されており、これに該当する製品はBISの認証を得なければ、インド国内に輸入し、又はインド国内で流通させることができません。
(2) BIS認証手続き
BIS認証手続きについては、製品の性質に応じて、異なるスキームが適用されます。
主なスキームとしては、以下のものがあります。
①スキームI:鉄鋼、繊維、家電、食品等多くの製品がQCOに基づき、スキームIによる強制認証品目に指定されています。製品ごと、製造工場ごとに認証の取得が求められ、手続きの過程ではBISの担当者が製造工場を訪問する工場監査が行われます。
②スキームII:主に電子・IT機器を対象としたスキームで、工場監査は不要です。
③スキームX:主に機械類を対象としたスキームで、技術文書の作成と工場監査が求められます。強制認証品目は設備・電気機器安全(包括的技術規制)規則(OTR:Machinery and Electrical Equipment Safety(Omnibus Technical Regulation)によって指定されており、OTRの施行時期は従来、2026年9月1日までとされていました。そのため、対象となる品目については、同期限までにスキームXによる認証取得が求められていたところ、政府は2026年1月にOTRを全面撤回しました。これによって、現状、スキームXに基づく認証取得の義務はなくなりましたが、今後、類似の規制が発出されないか動向を注視する必要があります。






