(1) 地域情勢
2026年2月28日に勃発したアメリカ合衆国とイスラエルによるイラン・イスラム共和国に対する軍事攻撃は、6月18日にアメリカとイランが14項目の基本合意書に署名し、最長60日間に最終合意に向けて交渉することになり、ペルシャ湾とインド洋を結ぶホルムズ海峡の封鎖が解除されました。これを受けて、日本外務省もアラブ首長国連邦、カタール、サウジアラビア王国(リヤド州及び東部州)、クウェート、バハレーン、オマーンの湾岸6か国について危険レベルを3(渡航中止勧告)から2(不要不急の渡航延期)に引き下げました。しかし、イスラエルのレバノン等への攻撃を合意違反として交渉が停止されるおそれがあり、以前の安定した状況に回復したとはいえません。
(2) 外国人労働者への対応
地域情勢の変化を受けて、アラブ首長国連邦(UAE)では、6月10日、連邦身分事項・市民権・関税及び港湾安全局(Federal Authority For Identity, Citizenship, Customs &Port Security)が、従前に2月28日以降の出国困難を理由に超過滞在罰金を免除された者に対して、7月9日までの30日間、再度超過滞在罰金を免除することを発表しました。攻撃開始直後の3月2日に取られた措置は出入国困難者への緊急避難対策でしたが、今回の措置は、引き続きUAEに適法に滞在するために必要な査証等の取得を促すことを目的としています。引き続きUAEに滞在を希望する場合には、追加的な事前手続なしに滞在または労働許可を修正することが可能とされます。もしくは7月9日までに出国することで、罰金の支払いを免除されます。当局は、地域全体の安定化を理由に、免除措置が正当化される状況はもはや存在しないと説明しており、今回の措置が最後の機会となることが予想されます。






