(1) 品質インフラ法施行規則の概要
2026年9月4日、メキシコの連邦官報において、品質インフラ法施行規則(Reglamento de la Ley de Infraestructura de la Calidad、以下「新規則」といいます。)が公布され、その翌営業日である同月7日に施行されました。品質インフラ法(Ley de Infraestructura de la Calidad)は、2020年に制定され、従前の計量・標準化連邦法に代わる制度を定めたものです。新規則の施行に伴い、旧計量・標準化連邦法施行規則は廃止されました。
新規則は全253条からなり、強制力を有するメキシコ公式規格(Normas Oficiales Mexicanas:NOM)、任意規格(Estándares)、認定、適合性評価、計量、市場監視及び検証等について定めています。
(2) 従前の規格の取扱い
従来の任意規格であるメキシコ規格(Normas Mexicanas:NMX)については、既に制定されているものは、経済省が取消しを公示するまで、又は同一の物品、製品、工程若しくはサービスの分野等について新たな規格が適用されるまで、原則として引き続き効力を有します。
(3) 適合性評価におけるリスク分類及び自己申告
品質インフラ法では、リスク水準に応じた適合性評価が既に定められており、新規則では、リスクを「高」「中程度」「低」の3段階に分類し、不遵守の重大性、危険性又は発生可能性等を考慮して、適用する適合性評価の方法を決定することとしています。
このうち、低リスクと判断され、適合性評価手続に定めがある場合には、自己申告(autodeclaración)による適合性評価を行うことができます。これは、義務を負う者が、適合性評価機関を利用せず、自らNOM又は任意規格への適合を申告する制度です。ただし、法定計量管理の対象となる計量器には適用されません。自己申告を行った者は、必要な裏付け資料を整備・保管し、当局から求められた場合には提出する必要があります。また、対象となる製品等の適合性について責任を負います。
(4) 市場監視及び表示上の誤りの修正
品質インフラ法では市場監視制度が既に定められていますが、新規則では、規格制定当局(Autoridad Normalizadora)その他の権限を有する当局が、所管分野について毎年、市場監視(Vigilancia del Mercado)プログラムを作成し、国家品質インフラ委員会に提出することとされています。
また、品質インフラ法では製品の表示等に不正確な情報がある場合の修正について定められていますが、新規則では、その対象となる誤りや修正期間が具体化されました。NOMで定められた表示事項について、必要な情報の欠落や禁止された表示がなく、スペルミスや文字サイズの相違等の一定の誤りで、消費者に誤認や混同等を生じさせない場合には、当局は、修正のため最長24か月の期間を認めることができます。






