バングラデシュ政府は、外資・内資問わず投資を奨励するために、法人税の免除又は減税、資本設備及び原材料に対する輸入関税の減税、VATの減税等、様々な優遇措置をもうけています。毎年制定される財政法(Finance Act)及び通達(Statutory Regulatory Orders)にて優遇措置が見直されるため、確認が必要です。本稿では、主要なものとして、所得税条例に基づく免税措置、輸出志向産業に対する優遇措置、経済特区及び輸出加工区への進出企業に対する優遇措置を紹介します。
- 所得税条例第46BBに基づく免税措置
所得税条例(1984)第46BBに基づき、2019年7月1日から2024年6月30日の間に新規に設立された企業は事業分野及び事業地域によって、5年間又は10年間、一定の割合で法人税の免税を受けることができます。事業分野は、農業機械、自動車及びその部品、電子機器の基本部品、玩具、家具、LEDテレビ、家電製品、コンピューターハードウェア、電気変圧器の製造を含む33の事業が対象となります。
2. 所得税条例第46CCに基づく免税措置
所得税条例(1984)第46CCに基づき、2019年7月1日から2024年6月30日の間に設立されたインフラ設備(輸出加工区、高架道路、ハイテクパーク、ITパーク、再生可能エネルギー地下鉄、廃棄物処理プラント等19分野)に従事した企業は操業開始日から10年間、法人税の減税を受けることができます。
3. 輸出志向産業に対する優遇措置
輸出志向産業(製品及びサービスの80%超の輸出)は、経済特区又は輸出加工区の内外問わず、以下の優遇措置を享受することができます(BIDAウェブサイト:https://bida.gov.bd/incentives)。
- 輸出から生じた所得の50%にかかる法人税の免税(減税率を適用していない場合)
- タバコ商品を除き輸出関税免除
- 保税倉庫の設備
- 税払い戻し制度
- 特定の業界の輸出者は、一定の条件のもとで補助金又は金銭的インセンティブというかたちで、更なる優遇措置を追加で享受することができる。
4. 経済特区への進出企業に対する優遇措置
ディベロッパーに対するインセンティブが15項目、投資家(Unit Investors)に対するインセンティブが、以下の項目を含む39項目挙げられています(BEZAウェブサイト:https://www.beza.gov.bd/investing-in-zones/incentive-package/)。
- 法人税の減税(10年間)
- 外国人駐在員の所得税の50%免除(3年間)
- 資本設備及び建築資材に対する輸入関税の免除
- 国内関税一般地域での完成品の販売が可能(前年度の輸出量の20%)
- 輸出にかかる関税の免除
- 製造に関する光熱費に対するVATの免除
5. 輸出加工区への進出企業に対する優遇措置
投資家に対して、財政的インセンティブ、非財政的インセンティブ、優遇措置がもうけられています(BEPZAウェブサイト https://www.bepza.gov.bd/content/incentives-facilities)。
- 法人税の免除(設立年及び地域により、5年間、7年間又は10年間)
- 建設資材、機械、設備、部品等の輸入関税免除
- 原材料の輸入関税および完成品の輸出関税免除
- 国内一般関税地域からの輸入及び同地域への販売(10%)
- 資本金及び配当の本国への送金許可
- 委託加工形態による輸出入の許可
6. その他
ハイテクパークへの進出企業やIT企業に対する優遇措置や官民連携プロジェクト(PPP)に対するインセンティブなどが設けられています。